記録メディア各種の記録保持年数(目安)

はじめに

デジタルデータの保存は、私たちの生活や仕事に欠かせないものとなりました。しかし、使用している記録メディアが「いつまでデータを保ってくれるか」については、あまり知られていないことも多いです。

実は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの記録メディアには寿命があり、いずれデータの読み取りができなくなるリスクがあります。正しい知識と適切なメディア選びが、重要なデータを守る第一歩です。

以下の表では、主要な記録メディアごとに「記録保持年数の目安」と「メリット・デメリット」を比較しています。大切なデータの保管方法を見直す参考にしてください。

メディア種類記録保持年数(目安)メリットデメリット
フラッシュメモリ
(USBメモリ・SDカードなど)
5~10年・書き換えが簡単・小型で携帯性に優れる・読込装置が不要・長期保存に不向き・チップ故障で読込不能・容量単価が高め
ハードディスク(HDD)
5~15年・大容量対応・書き換え容易・容量単価が安い・衝撃に弱い・機械的故障リスクあり・ドライブ故障で読込不能になる場合も
SSD(ソリッドステートドライブ)
SSD
5~10年・高速アクセス・衝撃に強い・低発熱・省電力・長期未使用でデータ消失の可能性・書き換え寿命に限界・価格が高め
磁気テープ(LTOなど)

10~30年・容量単価が安い・メディア単体の劣化が少ない・読込速度が遅い・専用機器が高価かつ短命・テープ破損のリスク
光学ディスク
(DVD-R、BD-Rなど)
30~100年・長期保存に優れる・ドライブと分離して保存可能・内容記載が容易・強い光に弱い(暗所保管推奨)・傷・汚れに注意(コーティング製品あり)

※ 年数はメディアの品質や保管状態により大幅に変化することがあります。

まとめ

記録メディアには、それぞれ特性と寿命があります。
長期保存を目的とするなら、光学ディスク(特にM-DISCなどのアーカイブ向け製品)が最も信頼性が高いと言えるでしょう。反対に、フラッシュメモリやSSDは利便性は高いものの、長期保存には注意が必要です。

大切なデータは、複数のメディアに分散して保存し、定期的に動作確認・バックアップを行うことが、安全なデータ管理の基本です。