1.HDDの読み書きはセクタ単位
ハードディスク(HDD)の読み書きを行うときの、基本の最小単位は「セクタ」です。1セクタの標準的な大きさは「512バイト」(或いは「2048バイト」)になります。HDDには、数百万個から数千万個のセクタが存在します。
2.不良セクタが発生する原因
- HDD初期不良として工場出荷時点にはHDD不良セクタが存在。
- HDDの磁性体(記録面:プラッター)の経年変化。
- HDDの磁気ヘッドの破損。
など、HDD記録単盤(データ記録面:platter)の「劣化や消耗や傷」などの他にも、データ書き込み中の異常終了などによる論理的な原因で、データの読み書きができなくなる部分(破損したセクタ)ができます。この部分を含むセクタは「不良セクタ」として管理登録されて以降はデータの読み書きができなくなります。
3.不良セクタによる症状
小規模の不良セクタ発生は自動的にHDD内部処理されますので大きな問題にはなりません。大規模の不良セクタが発生すると、データの読み書き速度が低下、PCの起動が遅くなる、PCフリーズの多発、ブルースクリーン表示、ファイル破損エラー/読み込みエラー表示、HDDの異音現象などが発生します。
4.不良セクタの注意点
不良セクタが発生してしまった際は以下の点に注意してください。
・HDDの通電、電源のON/OFF、再起動は行わない。
・HDDの物理障害ですので復旧ソフトによる修復はデータ消失の危険性があります。
5.不良セクタと代替セクタの役割
HDDの使用中に不良セクタが生じると自動的に予備のセクタ(代替セクタ/スペア・セクタ)に置き換わります。物理フォーマット(LowLevelFormat)を行うとデータは完全に消去され、不良セクタがあると代替セクタとの交換処理(代替処理)が行われます。